投稿10と投稿11で表編みの時に目数を減らすやり方をご紹介しましたが、それぞれ正式には「右上2目一度」、「左上2目一度」と言うと申し上げました。なぜ「右上」とか「左上」と言うのかについてご説明させていただきます。意外に、これって編み物の本では説明されていないんですよね。

 まず「右」と「左」ですが、これは表側から見て「右側」か「左側」かという事です。この後でウラ編みの場合の減らし目のやり方についてもご説明させていただきますが、表編みでもウラ編みでも、表側から見て右側なら「右」ですし、表側から見て左側なら「左」という事になります。

 次に「上」とはなんぞや?ですが、これは「隣の〇側の糸が上からかぶさっている」という事です。従って「右上」であれば「表から見て右側の隣の目が上からかぶさっている」という事で、「左上」であれば「表から見て左側の隣の目が上からかぶさっている」という事です。ちなみにそれぞれ編み図の記号があり、それぞれの編み図記号もご紹介させていただきます。

 「左上2目一度」は左隣りの目が上からかぶさっていて、「右上2目一度」は右側の目が上からかぶさっている事を図で表しています。

 この後でご説明させていただきます、ウラ編みでの2目一度の編み図記号も併せてご紹介させていただきます。

 表編みの時の記号とほとんど同じですが、下にアンダーバーが付いています。なお他の編み図記号も、裏編みの場合にはアンダーバーが付いています。

 正式な名称や編み図記号だとどうやって編むのかは頭の中で翻訳しなければならず、私的にはそれがストレスでした。ですので「どのように編むか」という観点から、「取って編んでかぶせる2目一度(右上2目一度)」とか「単純な2目一度(左上2目一度)」のようにご説明させていただきます。ウラ編みの時も同じように、どのように編むかという観点からご説明させていただきます。正式名称は参考として、カッコ書きで併せて表記させていただきます。

 この後では、どんな形のものを編むのかが分かりやすくなるように編み図も掲載させていただきます。その際には編み図記号も図の中に含まれますが、気にされなくて結構です。文字(言葉)通りに編んでいただけば、結果的に編み図・編み図記号通りに編んでいただけます。