目を増やす時は「2段毎に」とご説明させていただきました。なぜ「2段毎」なのかには意味があります。
目を増やす時は1段下の目を引き上げますので、1段毎に目を増やすと、下の段で引き上げた目を再度引き上げる事になります。そのため1段毎に増やし目をすると、最初に引き上げた目を継続的に引き上げてしまう事になるために、(物理的に)5段以上引き上げる事ができなくなります。
上の写真をご覧ください。途中の11段目から15段目まで、1段毎に増やし目をしたものです。同じ糸が都度引き上げられている事は、棒針をその糸に差し込んである事でお分かりいただけると思います。物理的に1段毎の増やし目を5段が限界ですし、何より引き上げるべき目が見つけにくかったり編みにくかったりします。
これは最初は分からなかったのですが、増やし目を1段毎にやって何度か失敗を繰り返した事で、実感しました。よく考えれば当たり前の事かなあと思いますが、恥ずかしながら自分の失敗談としてご紹介させていただきます。
他方、減らし目をする場合には、下の段の目を使う事はありませんので、1段毎に目を減らす事ができます。