ここまではシンプルに編み上げる事を優先したご説明とさせていただきましたが、ここでは少し色や模様(機能性)を付ける編み方をご紹介させていただきます。
2色の糸で編む
ここではつま先とカカトの後半部分を別の色の糸で編む事を簡単にご紹介させていただきます。元は色々と実験的に作っていた時に、全て同じ色の糸で編むとやった事が後で分からなってしまうので、それを分かりやすくするように糸の色を変えるようにしてみたのが始まりです。
もちろんボーダー柄もできますが、それだと何度も何度も糸を替えなければなりませんし、編み上がった後の糸しまつも大変になりますので、私はボーダー柄は編みません。比較的シンプルではありますが、つま先部分とカカトの後半部分だけ色を変えると、少し「芸」が加わったように感じられます。
ここでご注意いただきたいのは、つま先部分の色を変える時には「つま先の先端から小指の周囲」までの部分(最初の20段部分)としていただく事です。下の写真をご覧下さい。
写真左側の赤と紺の糸で編んだものは、最初の20段部分だけ(つま先の先端から小指の周囲部分まで)を赤糸としたものです。写真右側の緑と黒の糸で編んだものは、最初の24段(4号針で編む部分)を緑色の糸としたものです。
右側の緑と黒の方を先に編んだのですが、つま先部分で色が変わっている部分が大きすぎて、我ながら見た目が良くないなと思ました。左側の赤と紺の靴下のように、最初の20段部分だけ糸の色を変えていただく方が、見た目的には良いかと思います。
カカト部分の色を変える場合には、やはり赤と紺の靴下のように、カカトの後半部分だけ糸の色を変えていただくのが良いと思います。下の写真をご覧下さい。
これはガゼットヒール特有の事ですが、カカトの前半部分は足の甲の部分も一緒に編みますので、カカトの前半・後半に渡って糸の色を変えると写真右側の緑と黒のくつ下のようになってしまいます。編む前もこうなる事は分かってはいたのですが、やはり出来上がってみると美しさは感じないなと思いました。ですので糸の色を変える時は、これらの2点(私の失敗)にはご留意いただいた方がよろしいかと思います。