これまでは取りあえずくつ下の編み方を分かっていただくために、Judy Beckerさんが考案されたつま先の作り目である「Judy’s Magic Cast-On」とCat Bordhiさんがご紹介されていますJeny Staimanさん考案による「Jeny’s Surprisingly Stretchy Bind-Off」をご紹介させていただき、併せて詳しく文字(言葉)でご説明させていただきました。
サイズにつきましては私のサイズがベースになっておりましたが、足のサイズは人それぞれですので、必ずしも編んでいただいた皆様にフィットしていなかったかとも思います。
そこで、ここからはご自分の足のサイズに合ったくつ下を作るために、どのように採寸するか、そしてどのようにそのための編むガイドを作るか等についてご説明させていただこうと思います。
自分サイズのくつ下を作るためにはまず自分の各部分の寸法を計り、次にどのような太さの糸と針を使うのか(ゲージ)を決めて、全体の目数や段数を決めて編み始める事となります。ここからはくつ下を編むための足の各部分のサイズの計り方と、ゲージの取り方についてご説明させていただきます。
自分の足のサイズの計り方
くつ下を編む際には、自分の足のサイズについて以下の4種の採寸が必要になります。それぞれの部分の採寸は、以下の写真でご覧ください。
① 小指の周囲の採寸
② 甲の周囲部分の採寸
③ つま先の先端から小指周囲部分まで長さの採寸
④ 足長の採寸
① 小指の周囲の採寸
② 甲の周囲部分の採寸
③ つま先の先端から小指周囲部分までの長さの採寸
④ 足長の採寸
① 小指の周囲
小指の一番外側部分(小指の第一関節辺り)を覆うように、写真のように足の先端に垂直になるように(体に平行になるように)メジャーを巻いて計ります。
床に写真のような床パネルの線などがあれば、その線上にメジャーを置き、そこに自分の足を乗せて計ると上手く計れると思います。小指の周囲部分を計った①の写真は足に垂直になっているように見えないかもしれませんが、足とメジャーを床パネルの線に合わせて計っております。
② 甲の周囲
足の甲の一番高くなっている部分を覆うように、写真のように足の先端に垂直になるように(体に平行になるように)メジャーを巻いて計ります。
③ つま先の先端から小指周囲部分まで長さ
つま先部分の段数を決めるために計ります。私は足に定規を乗せて計っております。「小指の周囲」がどの辺りはちょっと分かりにくいですが、大体足の中指と薬指の間の指の付け根の辺りになるかと思います。
④ 足長
下の写真のように部屋の壁にカカトをつけて、カカトが壁に当たっているところからつま先の一番長い部分までの長さを計ります。横から見た写真のように足裏から壁に当たっている部分は少し空きがありますが、この空いている部分はほんの数ミリですし、そこは気にされなくても大丈夫です。
上記①の小指の周囲部分を計る時と②の甲の周囲部分を計る時は細めの小さいメジャーが適していますが、③のつま先の先端から小指周囲部分までの長さや④の足長を計る時は、両端に空いた部分のない上の右側の写真のようなメジャーや竹製の定規などが適しています。
両端に空きがある定規でも良いのですが、計った後でその空き部分の寸法を足してやらないと正しい足長となりませんし、その調整を忘れてしまうと出来上がりが少し小さめになってしまいます。私はいちいち調整するのが面倒なので、両端に空きのないメジャーや竹製の定規(写真右側)を使っております。
可能であれば直立した状態で他の人に全ての部分を計ってもらうのが良いのですが、人に計ってもらえない場合には、足を前後にしてしゃがみこんで体重が計る足にかかるようにしてメジャー等で計るというやり方もあります。
ここで重要なのは、「体重が計る足にかかるようにする」という事です。椅子に座って計った方がしゃがみこむより若干楽なのですが、計る足に体重がかかっていないと寸法が短くなってしまいます。これは理学療法士の友人に教えてもらった事で、やり比べてみて違う事を確認しました。
たとえば私の場合小指の周囲は約21.0cmであり甲の周囲は約24.0cmなのですが、椅子に座って計るとそれぞれ約20.0cmと約23.0cmになってしまいます。キツ過ぎる靴下は心地よさが損なわれてしまいますので、採寸する際にはこの点にご留意下さい。
これ以降は、私の足のサイズを例としてご説明させていただきます。私のサイズですと、
① 指の周囲は約21.0cm
② 甲の周囲は約24.0cm
③ つま先の先端から小指周囲部分までの長さは約5.5cm
④ 足長は約25.0cm
となっています。