私が習った時は、当然につま先が左右対称なくつ下の編み方でした。ただ個人的に色々やってみた中でつま先部分を左右非対称とした方が心地よかったため、これまではその編み方でご説明させていただきました。

 ここから14段目までは、(目数や段数は異なりますが)Judy Beckerさんが考案された「Judy’s Magic Cast-On」の編み方と全く同じになります。詳しくは、改めてJudy BeckerさんのYouTube動画および公開されているブログサイトをご覧ください。

 左右非対称の形とすると、左足と右足で(一部分ではありますが)編み方が違ってしまいますので、それが煩わしく感じられる方もおられるかと思います。また先生や教室の女性(私以外は先生も生徒さんも全員女性ですが・・・)からは「女性はつま先が詰まった形の靴(パンプス等)を履く事が多いので、つま先部分への圧迫感はあまり気にならない」というお話しも聞きました。

 という事で順番的には最後になりましたが、つま先が左右対称の場合の編み方もご説明させていただきます。ここでも左右非対称の時の右足と同様に、甲の周囲部分の手前まで(24段目まで)文字(言葉)でご説明させていただきます。右足の時と同様に、動画と写真は割愛させていただきますので、その点はご了承下さい。

 2本の輪針を使った作り目の作り方は「20.作り目の作り方」で、右側や左側での目の増やし方につきましては、左足の時の「24.4段目から8段目まで編む(両側での増やし方」の動画や写真をご覧いただければと思います。なお左右対称のつま先部分の編み図は、以下の通りです。

作り目を作る

 「20. 作り目の作り方」と同じ説明にはなりますが、作り目の作り方について改めてご説明させていただきます。

① まず針の先を左側に向けて、A針を自分側に、B針を向こう側に平行になるように持ちます。

② 次に、向こう側に持ったB針に、糸端側を自分側にして(糸玉側を向こう側にして)、約30cm糸を掛けます。

③ そしてB針の下で糸をひねって、糸端側を人差し指に、糸玉側を親指に掛けます。これでB針に1つめの作り目が出来た事になります。

④ 人差し指側の糸を、手前の下側から自分側(A針側)に回し、

⑤ 2本の針の上側に持って来て、

⑥ 上から下に向けてA針とB針の間を通します。これでA針に1つ目の作り目が出来た事になります。

 これ以降は、B針→A針の順で作り目を作る事になります。また、糸は常にA針とB針の間に通す事になります。

2目め以降の作り目を作る

 ここからは2目め以降の作り目となります。

B針の作り目の作り方

① 親指側の糸を針の下側から回して、

② A針とB針の間を下から上に向かって通して、

③ B針の向こう側に糸を回します(B針の2目めの作り目になります)。

 私はこの作業を、「(親指側を)下から上げて(真ん中から出して)、向こう側(に回す)」と覚えました。

A針の作り目の作り方

④ 人差し指側の糸を下側から(A針に)回し、

⑤ 2本の針の上に持って来て、

⑥ 上から下にA針とB針の間を通します(A針の2目めになります)。

 私はこの作業を、「(人差し指側を)下から回して(持って来て)、上から(真ん中を)下に(通す)」と覚えました。

 この後は、(i)((親指側を)下から上げて(真ん中から出して)向こう側(に掛ける))と、(ii)((人差し指側を)下から回して(持って来て)上から(真ん中を)下に(通す))を、それぞれもう16回ずつ繰り返します。これで18目の作り目ができたことになります。そして、この18目の作り目は「1段目」という事になります。

2本の輪針を使って筒状に編む

 ここでも改めてここからは2本の輪針で筒状に編むやり方についてご説明させていただきます。

B針側の目を休ませます

① ここまでは自分の左側に針先を向けて持っていましたが、A針を自分側にして、針先が右側を向くように持ち替えます。

② 1目めを編む前に、糸端側の糸は、左手の薬指に軽く掛けておきます。

 なぜ左手の薬指に糸端側の糸を軽く巻き付けるかと言うと、作り目は単に糸をそれぞれの針に掛けただけなので、A針の1目めは左手の薬指に軽く巻き付けないと、ユルユルして編みにくいからです。

③ そして1目めを編みます。このまま5目めぐらいまでは糸端側を右手の小指で押さえたまま、

④ 18目編みます。これでA針側(足裏側)は、2段編んだ事になります。

B針側を編みます

① まず(A針の右針の進行方向に向かって針を抜いて)A針の目を休ませておきます。

② そしてひっくり返して(糸玉側の糸が右側にくる事になります)、

③ B針の右側の針を右側から作り目に押し込みます。

④ A針で編んだ時と同じように、B針の逆側の針を手前から持って来て右針とし、

⑤ 18目表編みします。これで足の表側も2段編んだ事になります。

 2本の輪針で筒状に編むには、このように「B針側の目を休ませてA針側の目を編み」、ひっくり返して「A針側の目を休ませてB針側の目を編む」事を繰り返す事になります。くつ下のような筒状のものについては、カカトの一部を除いてずっとグルグルと表編みをする事になります。